『春』
『夏』
『秋』
『冬』
『生命のダンス』
浅い小川の底を
二匹並んで水音を立て
直角にカーブし上流に向い
岩陰に逃げ込んだ
サクラマス
夕暮れの冬の川で踊る
生命のダンス
新しい命を生んで
消えて行く
死は生の序曲なのだ
『湖のひとりぼっち』
さざ波に揺れている
青く青く深い湖の水面が
冷たい風に揺れている
まるで私の心のように
小さく細かい波をたて
寒そうにふるえている
蒼白い山々に囲まれて
波をたてて走る白い船を浮かべて
湖は、冬の空を映して青いのか
それとも自ら青いのか
澄んで澄んで透きとおり
ひとりぼっちだから青いのか
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